八川社のブログ

プロ野球、電源不要、サイコロ野球

リーグ戦のチーム解説

こんにちは、きめら・にせんです。

現在やっているリーグ戦のチームはなじみがないので、チームの解説を少々雑誌の記事っぽく書いてみました。では、どうぞ。


えー、いつもは月刊 in fact baseballのコーナーでお世話になっておりますが、きょうはコラムのほうも担当させていただきます。
本日はゲストに、今年のクラブチーム選手権で「しもうさメイジ」を優勝に導いた美少女キャッチャー、猫手美衣子(ねこて・みいこ)選手に来ていただいております。
「初めてだから礼儀正しくしなくちゃなのニャ。初めましてですニャ。しもうさメイジでキャッチャーをやってます、猫手美衣子、18才ですニャ。よろしくお願いしますニャ。ネココと呼んでくださいなのニャ。」
……えー、なんとも個性的な方でいらっしゃいます。ネコ耳カチューシャにネコしっぽはその手の方には好評とお聞きしていますが。
「ごめんなさいですニャ、これは外せないんですニャ。あまり良く思わない方もいるのは知ってますけど、これは生まれつきですから、ネココにはどうしようもないんですニャ」
それは申し訳ないです。お許し下さい。
「いえ……仕方ないですにゃ。ネココにも、この体が他の人とは違うことは分かってますニャ。だから、ネココは野球でがんばるんですニャ。やるしかないねん、ですニャ!」
健気な方なんですね。試合で見せる人間離れした敏捷性も魅力ですが、実際にお話しして、なおさら魅力的な方だとわかりました。
「えへっ、記者さん、ネココ、照れちゃいますニャ」
ところで、普段から月刊 in fact baseballをご覧いただいているとか。
「はいですニャ。ネココはささやき戦術を使うから、野村克也楽天監督に似ているって言われますけど、現役時代って良く知らないんですニャ。古い時代の選手ってあまり語られないんですけど、偶然本屋で見つけて、コレだと思いましたのニャ。もっと教えてほしいのですニャ」
そうですね、Auld Lang Syneのコーナーではゲームを通して古い選手に触れるというコンセプトがありますから、そういう意味ではうってつけかもしれません。
「その英語みたいのはなんと言うんですニャ?」
オールド・ラング・ザインと読みます。スコットランドの民謡で、日本だと蛍の光といいますね。
「へえー、ネココ、またひとつ賢くなったニャ。ありがとうございますなのニャ」
話を元に戻しましょう。今月から新しいシリーズに入りましたから、それぞれのチームの紹介といきましょうか。まずは……
「Rなんてチーム、ネココはレイルウェイズしか知りませんのニャ」
レイルウェイズファミスタの第1作に出て来る、近鉄と南海と阪急を混ぜたチーム)ですか。まあ、1950年じゃ、ファミコンなんかありませんし。
でも、この50R、1950年松竹ロビンスは打撃に関してはレイルウェイズを越えるかもしれません。
「それはすごいのニャ。お話聞かせてくださいなのニャ」
1950年松竹ロビンスは今の横浜ベイスターズの流れになります。このシーズンの得点は137試合で908。これは今でも日本記録です。クリーンアップは3番小鶴が.355、51本塁打、161打点(日本記録)。4番岩本が.319、39本塁打、127打点。5番大岡が.281、34本塁打、109打点と、3人で124本塁打、397打点と最強に近いです。
「……もうため息しか出ないのニャ」
金山が.311で76盗塁、宮崎が.273で17盗塁と1番・2番が出て機動力を活かしているのがこの得点数に繋がっているんですね。
下位打線も木村が.292、荒川がキャッチャーで25盗塁、三村が72打点と特色を生かしています。
「この辺は理想的ですニャ」
投手も3本柱、真田が39勝12敗、江田が23勝8敗、大島が20勝4敗と、3人で82勝。この年の松竹は98勝35敗4分で1位だから、この3人でチームの8割勝っている計算ですね。真田は打撃も良く、36打点挙げています。野手としても出場しているくらいです。
「20勝投手がチームに3人なんて、今では考えられませんニャ。きっと日本一ですニャ」
でも、日本ワールドシリーズでは負けたんですけどね。
「日本ワールドシリーズって何ニャ? それって胸キュン?」
今の日本シリーズのことです。1953年までそう呼ばれていたんですよ。
そして、松竹を破ったのが次に紹介する50Oこと毎日オリオンズです。


毎日オリオンズは今の千葉ロッテマリーンズの流れになります。
1950年の毎日は81勝34敗5分でパリーグ1位。あ、セリーグパリーグはこの年にできたんですよ。
「なるほどニャ。お話続けてくださいなのニャ」
呉・本堂・土井垣・別当と、阪神から移籍してきた選手が活躍しています。
別当は.335、43本塁打、105打点に34盗塁と、3割30本30盗塁のトリプル3を達成しています。
「トリプル3はすごいのニャ。あとはどんなのニャ?」
今久留主功や西本といった守備の名手、28盗塁の河内、21本塁打96打点の戸倉と脇役もかみあっていましたよ。全体的に守備もよかったです。
「なるほどなのニャ。ピッチャーについても教えてほしいのニャ」
ピッチャーは火の玉エースと言われた荒巻が26勝8敗、野村武が18勝4敗、榎原が16勝7敗。あとは佐藤が9勝4敗、上野が7勝6敗。
でも、この時代では10勝しても今の3割引きくらいの価値しかないから、辛いものがありますね。
「今とは勝ちの価値が違うのニャ」
そういうことですね。
日本ワールドシリーズでは、4勝2敗で日本一になっています。
さて、次は51G、1951年巨人です。
「王さんとか長嶋さんとかがいるニャ? ネココでも名前は知ってるニャ」
んー、ONはもう少し後になりますね。
この年の巨人は79勝29敗6分で2位の名古屋、今の中日に18ゲームの大差をつけて優勝しています。歴代の巨人の中でも最強だという方もいるくらいです。
「9連覇したときよりも強いのニャ?ワクテカなのニャ!」
打撃では何と言っても川上と青田でしょう。
川上は.377、15本塁打、81打点で首位打者。青田は.312、32本塁打、105打点で本塁打王打点王の2冠。この2人で三冠を独占しています。
あとは与那嶺、千葉といった巧者、宇野・平井・南村・楠というところも忘れてはなりません。樋笠という代打の切り札もいましたね。
「ピッチャーはどうだったんですニャ?」
21勝9敗の別所、23勝3敗でシーズン19連勝の記録を持つ松田、15勝7敗の藤本、9勝6敗の中尾、11勝4敗の大友工というところでしょうか。別所はこの年、6本塁打を放っています。
「アレ?おかしいニャ?」
どうかしましたか?
「いま、記者さんが言ったピッチャー5人の勝ち星を足したら79になったニャ。たしかチームの勝ち星も79だったニャ。他にピッチャーはいなかったのニャ?」
他に数人いますが、勝ち星を挙げた投手はいませんね。主戦級がたくさん投げて勝つのはこの時代の特色です。
「わかったのニャ」
では、次は64T、64年阪神ですね。


80勝56敗4分で、大洋とのデッドヒートを制してリーグ制覇しました。
打撃はそんなに良くはないのですが、.318で打率3位の吉田を切り込み隊長に、山内が31本塁打94打点の活躍をみせました。
あとは藤本、遠井というのが目立ったところでしょうか。
「それで優勝したってことは、ピッチャーがよほど良かったってことニャ?」
はい、まさにそのとおりです。
29勝9敗、防御率1.89と2冠を持つバッキーを中心に、22勝18敗の村山、10勝3敗の石川、5勝8敗のバーンサイドといったところですね。
バッキー・村山の2人が投げまくったんですね。
「これで全部ニャ?」
いえ、今節は試合をしていませんが、57S、1957年国鉄があります。
国鉄?聞いたことないニャ」
いまの東京ヤクルトの流れですね。チーム名はスワローズですし。
58勝68敗4分で4位でした。
「このチームだけ優勝チームじゃないのニャ」
そうですね。でも、タイトルホルダーが結構いるんです。
40盗塁で盗塁王の飯田、22本塁打本塁打王の佐藤孝、21本塁打の町田とか。
こういうチームの選び方も、面白いですね。
「ピッチャーにもタイトル取った人がいるニャ?」
はい、大エースの金田がいます。
この年は28勝16敗、防御率1.63で2冠を取っています。また、完全試合をこの年にやっていますね。
完全試合はすごいのニャ!ネココはまだ体験したことないのニャ!受けてみたいのニャ!」
できるといいですね。
あとは、15勝21敗の田所が2本柱です。
あとは大脇、宮地というところがメインですね。
これで5球団すべての紹介が終わりましたが、猫手選手、いかがでしたか?
「いろいろな特色のあるチームが見られて、とても面白かったニャ。ネココももっと野球を勉強して、名前が残る選手になるのニャ。きょうはありがとうございましたなのニャ!」
以上、月刊 in fact baseballのきめら・にせんと、
「ネココこと猫手美衣子が」
お送りしました
「ニャ」
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猫手美衣子(ねこて・みいこ)
しもうさメイジ所属・捕手・18才・女性

生まれつきネコ耳・ネコしっぽを持つ。千葉のクラブチーム・しもうさメイジのプレーイングマネージャー、猫手真一の長女。
まるでネコの子のような性格なので、ネココの愛称で呼ばれている。本人も気に入っているようで、「ネココと呼んでニャ」とご満悦である。また、言葉の末尾に「ニャ」をつけるクセがあり、猫と話せると自称する。
ささやき戦術を得意とし、博学でものすごい駿足。
200X年のクラブチーム選手権では3試合で10打数6安打(6内野安打、うち3バントヒット)12盗塁で盗塁王というとんでもない記録を残した。
「クラブチームの野村克也」という異名がつい最近ネット上でついたらしい。

(裏話)実は、もともとはミーコという真一の飼い猫(1才)。人間になりたいと願ったミーコが1年間欠かさず神様に願掛けをしたところ、いつのまにかネコ人間になっていたという。
話を聞いた真一が養子縁組をして、「美衣子」と名付けた。
人間の世界のいろんなことを知りたくてたまらないので、他の人に話を聞きまくったり、いろいろ調べたりしている。結果、物知りになった。「図書館って胸キュンニャ」
もちろん、ネコと話せるのは当たり前である。