八川社のブログ

プロ野球、電源不要、サイコロ野球

記録から見る日本シリーズ第7戦


(1)西武、頂点に立つ

第7戦は西武が巨人を3−2で破り、日本シリーズを制覇し、13日からのアジアシリーズに歩を進めた。
アジアシリーズでは韓国のSKワイバーンズ、台湾の統一ライオンズ、中国の天津ライオンズと戦う。韓国が三星ライオンズならライオンズシリーズだったのだが。
西武の渡辺監督は新人監督として8人目の日本シリーズ制覇となるが、日本シリーズを制覇したことのある監督を相手に勝ったのは'61年の巨人の川上監督以来2人目となった。
また、西武は前年リーグ5位。前年5位以下のチームが日本シリーズに勝ったのは、'60年大洋の三原監督(前年6位)、"06年日ハムのヒルマン監督(前年5位)以来3人目で、新人監督としては初となる。

(2)攻撃力

8回に決勝点となるタイムリーを放ったのは平尾。
平尾はこのシリーズで14打数8安打2本塁打6打点。通算では39打数16安打の.410。これは、シリーズ出場選手のうち30打数以上の選手の中では第1位にランクされる。
また、ボカチカが5回に代打ホームランを放ち、西武はチーム7試合連続ホームランの日本シリーズ新記録を樹立した。ボカチカの代打本塁打は30回目(28人目)
足でも片岡が失敗0の5盗塁を決めた。シリーズ5盗塁は'55年巨人の岩本の6盗塁に次ぎ、'78年の阪急の福本の5盗塁に並ぶ2位タイ。5盗塁以上で失敗がなかったのは岩本に次ぐ。

(3)巨人、力尽きる

巨人は日本シリーズ制覇まであと5人まで来ながら敗れ去った。
坂本が一時は2−0とする1号ソロ。
坂本は19才10ヶ月。10代で日本シリーズでホームランを放ったのは、'86年第6戦の西武の清原以来4人目となる。

(4)記録の総括

このシリーズで作られた記録は以下のとおり。

【新記録】

チーム連続試合本塁打 7(西武)
チーム最多無失策試合合計 12(西武6、巨人6)
チーム連続試合無失策 6(西武)

【タイ記録】

チーム最多死球 6(巨人)・3回目
チーム最多試合無失策 6(巨人、西武)・2、3回目
個人最多登板 6・西村健(巨人)・9回目(8人目)
個人最少失点(10イニング以上) 0・岸(西武、14回2/3)・4人目
個人最少自責点(10イニング以上) 0・岸(西武、14回2/3)・6人目
個人最優秀防御率 0.00 ・岸(西武、14回2/3)・6人目
個人最多併殺打 4・ラミレス(巨人)

記録はいい。そこにはいかなる感情もはさまれないから。