八川社のブログ

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いきなり博物館の話

こんにちは、八川社代表の牧です。

学芸員がガン」とか言ってすぐ謝罪した大臣がいましたね。

ちょっとうっぷんがたまってるんで、それについて書いてみます。

博物館は好きなだけで専門外なんですが、カチンときましたねえ。
(専門外とは言っても、一時期日本博物館学会の会員だったことはあります。)

あんな事言ったら叩かれるだけなのになんで言っちゃうのかなあ・・訳わかんないです。
「連中を一掃」にしても、ちゃんと限定しとかないと職業否定と受け取られるでしょ。

私程度の知識でわかることを箇条書き
1.確かに「観光マインド」が少ない学芸員はいるでしょ。
  日本は「学芸員」とはいっても、調査研究・教育・保存修復・広報といろいろな仕事をやっていますからね。
  立場の違いでそうなるでしょう。
2.文化財を観光目的で使うとして、「保存」の観点は絶対に必要です。
  それも100年後200年後の観点であります。
  「絵金蔵事件」のようにれっきとした美術館に貸し出されたものが修復不可能なダメージを負うことがあります。
  相当に注意しなけりゃなりません。
3.前項を前提に、観光・保存のそれぞれの立場の意見をだして話あうのが重要と考えます。
4.いま、文化財を観光資源として使えるのは、代々の学芸員も含む担当者たちが努力して保存していたからに他ありません。
5.博物館にしても、自然史・考古学・歴史学等々主たる分野によっても違うでしょう。
  槍玉にあげられた「二条城」なんかは建物全体が保存対象なんで難しさも多くあるはず。
  その大臣も言ってるとおり、「お茶会」にしても「外国語の案内」にしても遅いとはいいながら改善しているのだから、「一掃」はないでしょ。
6.へんなところで、「大英博物館のキュレーター」と「日本の博物館の学芸員」を比べないでほしい。
  翻訳すればキュレーター=学芸員なんだろうけれど・・
  「大英博物館は観光マインドのない学芸員のクビを切って成功した。」なんて、ほんとかうそかわからんことをいうのもねえ。
  いろいろなヒトが書いているが、具体的な内容はネットではなかなか見つからないようだ。

それにしても癪に障るのは、「撤回して謝罪」で済むと思っていることです。
まあ、程度問題ですが、一般の会社では「撤回して謝罪」しても、尾を引く場合が少なくありません。

個人的に今回の問題でよかった事は、ツイッターでは博物館フォローしはじめた事くらいかな。

うっぷん晴らしはこの辺にして、明日からは八川社の作業に馬力をかけることにしましょう。